タイムイズマネーorライフ?
タイムイズマネー、いや、タイムイズLIFE
たとえば美容室で、
必要以上に話しかけられて気を遣った経験、ありませんか?
たとえば居酒屋で、
妻と二人でゆっくり食事を楽しみたいのに、やたら話しかけられて料理は冷めるし、注文も忘れられて、なんだかモヤッとしたことありませんか?
たとえば寿司屋で、
こちらは伏せていたのに周囲の誰かにバラされて、「どこでやってるの?」「おすすめは?」と根掘り葉掘り聞かれて…
せっかく勉強もかねて食べに来たのに、台無しになった。
これは僕自身の話ですが、きっと似たような経験、誰しもあると思うんです。
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相手の大切な時間を奪ってはいけない
時間って、お金と違って貯めておけないし、後で取り返すこともできない。
命と同じで、誰にとっても有限で、そして尊いもの。
今日話しかけたその数分が、相手にとっては何かを考えるための静かな時間だったかもしれない。
料理を味わいながら、誰かと心を通わせるための時間だったかもしれない。
その貴重な時間を、こちらの都合で勝手に奪ってしまっていたとしたら?
俺は、それは違うと思う。
自分がされて嫌なことは、やっぱり人にもしたくない。
だからこそ、自分が話しかける“その瞬間”が、相手の人生の一部だという意識を持っていたいと思うんです。
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「接客してるつもり」が「接客させてる」に変わる瞬間
お店側が「接客してあげた」という気持ちで動いていたとしたら、
それって、相手に気を遣わせてしまってるかもしれない。
相手の時間を奪っているのかもしれない。
だって、お金を払って来てくれてるのはお客さん。
そのお客さんが心地よく過ごせなかったとしたら、それは本当の「おもてなし」じゃない。
よかれと思っての行動も、押し付けになればただの“恩着せ”です。
だから接客って、シンプルに見えて実はめちゃくちゃ奥が深い。
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最高の接客とは、「店側も客側も、どっちも気持ちいい」
自分たちが「してやった」接客じゃなくて、
お客さんも自分たちも自然体で笑えて、心地よく過ごせた時間。
それが接客の“最高潮”だと思ってます。
だからこそ、接客は一生学び続けるもの。
「自分はもうわかってる」なんて思った瞬間から、たぶんズレ始める。
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話すことより、聴く姿勢
人って、基本的に自分が興味を持ったこと以外、耳に入ってこない。
だから「どうですか?」「お仕事は?」「どちらから?」なんて会話も、
その人がそれを話したい気分じゃなければ、ただのノイズになってしまう。
逆に、相手が「この人なら話してもいいかも」って思った時には、
きっと自然と話が始まる。
だから、無理に引き出す必要なんてないんです。
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心と口の間に、“優秀な弁”を
何より大切なのは、話す前に、その言葉が本当に今必要かどうかを考えること。
心と口の間に、ちゃんと“弁”があるかどうか。
それがあるだけで、接客ってずいぶん変わる。
相手の空気を読んで、沈黙さえも“居心地がいい”時間に変えられるようになったら…
それって、たぶん、最高の接客なんじゃないかなと思う。
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お客さんの時間を奪わない。
むしろ、お客さんの時間が「良いもの」になるように、さりげなく支える。
タイムイズマネーなんて言葉もあるけど、
僕はこう思ってます。
タイムイズLIFE。
時間は、お金よりもずっと、尊いものだから。