知っておきたい、白帯箸のマナー
【お箸のマナーは“縛り”ではない。美しい関係を築くための日本人の知恵】
マナーと聞くと、
「守らなければいけない決まりごと」
そんな印象を持つ方も多いかもしれません。
けれど本来のマナーとは、
自分をより美しく見せるため、そして相手との心地よい関係を築くための“思いやりの形”だと私は考えています。
寿司屋という仕事柄、
日々さまざまな所作や文化に触れる機会がありますが、
その中でも特に日本人らしさが表れるのが「お箸」です。
普段何気なく使っているお箸にも、
実はそれぞれ意味や役割があります。
ただし大切なのは上下ではなく、その場にふさわしい心遣いです。
さて、
格式の高いお寿司屋さんや和食店に行くと、
箸の真ん中に帯が付いてるなんてこと
ありませんか?
そのお箸は卵中箸や白帯箸と言います。
箸は神と人への橋渡し(箸)とも言われ
卵中箸や白帯箸は清浄であり穢れないと
表現されたお箸です。
その帯は左手で押さえながら、
右手で右側に抜くというのがマナーです。
破ってしまうと、お店と人とのご縁が
破られる、という意味合いが込められています。
万が一、白帯ののりが強すぎて
外れない場合は、
箸をテーブル下まで下げてから
目立たないようにそっと破き、
破いた白帯は散らかさずに端へまとめる。
と、ここまでが美しいマナーとされています。
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■お祝い箸
儀式や祝いの席で使われる特別なお箸。
両端が細く作られており、「神様と人が共に食事をする」という意味が込められています。
食事が単なる栄養摂取ではなく、
感謝や祈りの時間であることを教えてくれる存在です。
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■割り箸
一度使い切るという考えから、“清浄”を大切にしたお箸。
新品の状態でお迎えするため、お客様に不浄を持ち込まないというおもてなしの心が込められています。
お店で割り箸が使われるのは、
利便性だけでなく、こうした背景があるからです。
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■塗り箸(漆箸)
上質で美しく、日常から会食まで幅広く使われるお箸。
繰り返し使う実用性があり、日本の食卓に寄り添ってきた存在です。
儀式性という観点では前者に一歩譲るものの、
生活の中で文化を支えてきた大切なお箸と言えます。
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■大切なのは“どれが上か”ではない
お箸の格式を知ることは大切ですが、
本当に大切なのは「どれが上か」を競うことではありません。
その席に合ったお箸を選ぶという心配り。
そして一緒に食事をする人への思いやり。
そこにこそ、日本人の美しさがあると感じています。
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■お箸は、人を想う気持ちを形にした道具
お箸は単なる食事の道具ではありません。
人と人をつなぐ、日本文化の象徴でもあります。
食事とは、
料理を味わう時間であると同時に、
心を通わせる時間でもあります。
だからこそ、お箸ひとつにもおもてなしの精神が宿るのだと思います。
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